IBS計量計画研究所

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平成24年度IBSフェローシップ発表会

概要

日 時 平成24年年7月18日(水)15:20~17:00
会 場 アルカディア市ヶ谷(私学会館)「富士(西)」

プログラム

中間発表

英国におけるアーバンビレッジの実態と課題

発表者野嶋 慎二 氏(福井大学工学部建築建設工学科 教授)

野嶋 慎二

 1990 年代に入って、欧米では、「サステイナブルシティ」、「コンパクトシティ」が時代の要請となり、近代都市計画を問い直す運動が広範な展開を見せ、都市計画・都市デザインのパラダイム・シフトともいうべき大転換が生じた。特に、英国では、チャールズ皇太子の率いる「アーバンビレッジ運動」が、新しいまちづくりを先導する役割を担い、都市再生・団地再生プロジェクトなどが進められている。1992年に示された、英国の伝統的なコミュニティを再評価し、その利点を現代の都市再生と持続可能な都市形成に活かすことを目指す「アーバンビレッジ・コンセプト」の仕組みと実態について、具体的な都市を取り上げて調査するとともに、その成果と課題について、調査・研究を行い、我が国でのコンパクトシティ、都市再生の今後の展開を考察した。

初年度発表

低速交通によるモビリティデザイン~高齢社会を支える街路空間再配分~

発表者村上 迅 氏(カリフォルニア大学都市交通センター フェロー)

村上 迅

 米国では、ネイバーフッド・エレクトリック・ビークル(NEV)を前提とした交通まちづくりが進められている先進都市が多数あり(例えば、フロリダ・セレブレーション市やカリフォルニア・リンカーン市等)、高齢社会に対応した移動支援がまちづくりと一体となり進められている。既に全世界で約48万台(2011年時点)の市場があり、今後さらに普及していくことが見込まれている。
 カリフォルニア州リンカーン市はNEV交通計画賞を受賞した都市であり、NEV中心のまちづくりが進められている。本研究ではリンカーン市を含むNEV導入都市を対象とし、NEV交通計画のコンセプト(計画のねらい、計画の特徴や位置付け)、街路や駐車場における道路構造や交通規制の現状と課題を調査し、我が国への導入上の課題を明らかにするものである。

ミュンヘン環状道路地下化~Mittlerer Ringと都市の再構築~

発表者伊藤 雅 氏(広島工業大学工学部デザイン工学科 准教授)

伊藤 雅

 中心市街地を通過する環状道路やバイパスを地下化し、都心を復権する動きが80年代後半から欧州や米国で活発化している。
 ドイツミュンヘンでは、中環状道路(Mittlerer Ring:連邦道路2R)を地下化した大規模な都市の再構築が1980年代から段階的に進められ、地上部を生活道路や公園に再編している。96年6月にはミュンヘン初の3箇所のトンネル地下化に関する住民投票が行われ、ペツエールリング(Petuelring)等の地下化が完成している。
 本研究では、環状道路地下化建設後の地上部に着目し、沿道土地利用の改変の状況や土地活用の実態、生活環境や市街地整備に及ぼした効果を調査し、我が国の都市再生への示唆を考察するものである。

※ 都市計画CPDプログラム認定
  土木学会継続教育(CPD)プログラム認定

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