IBS計量計画研究所

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平成28年度IBS研究発表会

概要

日 時 平成28年7月14日(木) 10:00~12:35
会 場 スクワール麹町「全芙蓉」
  • 会場の様子 会場の様子

プログラム

プログラム内容

挨拶 (黒川洸 代表理事)
  • 黒川洸 代表理事

人口減少・高齢化時代における都市・地域計画について

~立地適正化計画等の検討実績をもとに~

発表者主任研究員 荒井 祥郎(都市・地域計画研究室)

  • 荒井 祥郎

 わが国が本格的な人口減少・高齢化時代を迎えるにあたり、「コンパクトシティ+ネットワーク」の考えで都市全体の構造を見直し、持続可能な都市づくりを進める目的で、都市再生特別措置法が平成26年8月に改正され、新たに「立地適正化計画制度」が導入されました。同制度はまだ創設間もないですが柔軟性や拡張性が増しており、同計画の着手・策定には多くの疑問や課題に直面することが想定されます。
 本発表では、IBSが支援する立地適正化計画策定等の業務経験等から、疑問や課題の解決の助けとなるような示唆等について発表しました。

データが明らかにする東京都市圏の物流の姿

発表者研究員 剣持 健(道路・経済社会研究室)

  • 剣持 健

 東京都市圏交通計画協議会では、対象圏内の都市交通の問題・課題を明らかにしつつ都市交通施策の検討に活かすことを目的に、パーソントリップ調査と物資流動調査をそれぞれ概ね10年毎に実施し、データを収集してきました。平成25~26年度には第5回物資流動調査を実施、その調査結果に基づいて同協議会がとりまとめた東京都市圏の物流に関する現状・課題・施策等が、平成27年12月に公表されました。
 本発表では、同調査データの解析結果で明らかとなった東京都市圏の物流の現状・課題と、協議会が提案した物流施策の方向性を紹介しました。

水戸市公共交通基本計画の策定について

発表者主任研究員 秋元 伸裕(環境・資源研究室)

  • 秋元 伸裕

 公共交通事業をとりまく環境は年々厳しさを増しており、特に地方部では利用者減少による公共交通網縮小・サービス水準の更なる低下が懸念されています。今後、まちづくりと連携した地域公共交通ネットワークの確保が重要と考えられます。平成26年11月施行の「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」は既存制度を一部改正し、主に交通事業者が担ってきた公共交通サービスを、地方公共団体を中心とした関係者間合意により集約型都市構造を目指したまちづくりと地域公共交通ネットワークの再構築の推進を支援するものです。
 本発表では、地域公共交通網形成計画及び都市・地域総合交通戦略として水戸市が策定した「水戸市公共交通基本計画」について紹介しました。

国際ビジネス地区における駐車特性分析

~大丸有地区における駐車実態を考慮した地域ルールの適用について~

発表者主任研究員 福本 大輔(都市交通研究室)

  • 福本 大輔

 大丸有地区は、東京駅西側周辺に位置する大手町・丸の内・有楽町を含むエリアのことで、日本を代表する国際ビジネス地区です。地区内全体には約1.1千台超分の駐車スペースがあり、平日で約5千台分(休日は約4.6千台分)が一般・時間貸しに供されており、その数は増加傾向にあります。一方、地区内駐車場の利用台数・路上駐停車台数の合計は減少傾向にあります。
 本発表では、大丸有地区の特徴とその駐車特性に関する調査結果の紹介と、地域特性に応じた適切な駐車場整備や、路外駐車場への誘導などを実施する「大丸有地区駐車環境対策協議会」の取り組みに、およびこの調査結果がどう反映されたかについて発表しました。

交通ビッグデータを活用した人や車の移動の可視化

~つくばにおける産官学の地域モビリティプラットフォームを通して~

発表者研究員 廣川 和希(社会基盤計画研究室)

  • 廣川 和希

 24時間365日取得可能なデータである「交通ビックデータ」の活用により、曜日・季節での変動や調査年次間の移動に関する変動といった、既存の統計データでは把握が難しかった事象が把握可能となることが期待されています。
 本発表では、茨城県つくば市をフィールドとする「つくば・モビリティ交通研究会」が取り組む「都市活動の見える化」としての人や車の移動に関する分析・可視化例、およびそれらを継続的に実施していくための運用モデルについて報告しました。

常磐自動車道の利用状況

~全線供用前後の変化、東北自動車道との違い~

発表者主任研究員 西山 良孝(東北研究室)

  • 西山 良孝

 茨城県から福島県沿岸部を経由して宮城県仙台市に至る高速道、常磐自動車道は、平成27年3月に全線供用となりました。これにより仙台~東京間は東北自動車道とのダブルネットワークが形成され、渋滞時・緊急時の通行確保など道路網の信頼性が飛躍的に高まっています。常磐自動車道は東北自動車道に比べ起伏やカーブが少なく安定した走行性が確保されるほか、沿岸部に位置するために降雪の影響が少ないことが特長です。また、仙台圏~東京間の所要時間も東北自動車道利用時より短縮でき、沿線の重要港湾の利用促進など産業面での活性化や、沿線への関東方面からの来訪者増加など観光面での利用も期待されています。
 本発表では、貨物車プローブデータの活用により、常磐自動車道の利用状況、仙台の流通や港湾地区発着貨物車の利用道路分析、および常磐自動車道の整備効果等について発表しました。

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