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2024年IBSフェローシップ発表会は、会場の他、前年に引き続きリアルタイム配信を併行して開催いたしました。
ご発表頂きました皆様方、ならびに会場および配信にてご参加頂きました皆様方に、厚く御礼申し上げます。
日 時 | 2024年9月20日(金) 13:30~17:00 |
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会 場 | ベルサール飯田橋駅前 1Fホール |
発表者松浦 健治郎(千葉大学工学研究院 建築学コース 准教授)
本研究は、諸外国における複数の先進的なカーボンニュートラル都市を対象とし、カーボンニュートラルな都市政策の体系的なレビューを行い、施策の特徴や期待されるCO2削減効果などを明らかにするとともに、これらの施策の日本への適用可能性について整理することを目的とします。
2024年IBSフェローシップ発表会では、最終報告として、国内外のカーボンニュートラル実施都市における政策のポイントや、CO2排出量削減効果を施策別に比較した実証結果等について発表がありました。
発表者遠藤 俊太郎(一般財団法人 交通経済研究所 主任研究員)
本研究では、ドイツにおける地方部(特に人口減少地域)を対象とした地域公共交通サービスの現状を把握するとともに、地域公共交通サービスの提供の考え方(法制度、対象モード等)、運営方法(財源、組織(運輸連合を含む))等について最新の動向を収集・整理し、日本における地域公共交通の仕組みとの比較を通じて、今後の課題を明確にすることを目的とします。
2024年IBSフェローシップ発表会では、公共交通の計画およびサービス提供に関する質の低下や事業構造の転換、また担い手不足といったドイツにおける地域公共交通の現状と課題を踏まえての我が国への示唆に加えて、本研究では触れることができなかった事項として「都市交通における内部補助スキーム」に関する日独の違いなど、豊富な内容の発表を頂きました。
発表者栗山 尚子(神戸大学大学院 工学研究科建築学専攻 准教授)
※栗山先生は、米国・シアトルからオンラインにてご発表頂きました。
良好な都市空間の創出を目的に、2019年初頭、シアトルのアラスカンウェイ高架橋の代替トンネルが完成し、古い高架橋の閉鎖と解体が行われ、ウォーターフロント沿いの新しい開発が行われました。
本研究では、シアトルのアラスカンウェイ高架橋撤去プロジェクトの経緯を整理するとともに、現状における道路交通の実態と周辺の再開発を含めたウォーターフロントの整備状況を整理し、さらにその評価を行います。
2024年IBSフェローシップ発表会では、調査のため滞在中のシアトルからオンラインにて、最新の情報も交えてご報告いただきました。⾼架橋撤去・トンネル化の経緯と撤去後の状況から現地の不動産市場や公共空間の整備・開発に関する状況、およびそれら関係主体について整理・発表がありました。
発表者吉野 和泰(鳥取大学工学部 助教)
※吉野先生は、昨年に引き続きフランス・パリ市内からオンラインにてご発表頂きました。
パリ郊外鉄道ヴィンセンス線廃線跡の高架橋につくられたプロムナード・プランテ(4.9km)、およびニューヨークのウエストサイド線の高架部分に建設されたハイライン(2.3km)は、回廊公園や空中緑道として再設計され、多くの利用者に親しまれています。東京においても、東京高速道路(KK線、約2km)で、周辺まちづくりに合わせ、歩行者系ネットワークを形成し、上部空間をTokyo Sky Corridorとして整備する検討が進められています。
本研究では、これらPARISプロムナード・プランテ、NYハイライン、TOKYOスカイコリドーの3つを対象に、それぞれの歴史的経緯、周辺の再開発、事業方法等の比較研究を行います。
2024年IBSフェローシップ発表会では、五輪・パラ終了間もないパリからオンラインにて報告いただきました。まず本研究の論点の整理をしたうえで、先行調査として今夏実施したニューヨーク・ハイラインに関するヒアリング内容について発表がありました。
発表者坂井 孝典(東京海洋大学学術研究院流通情報工学部門 准教授)
※坂井先生はオンラインにてご発表頂きました。
EC物流の需要増は世界的な潮流となっています。その最大のボトルネックはラストマイル配送といわれ、日本だけでなく世界各国でラストマイル配送のための地区物流対策が課題となっています。具体的な地区物流対策の内容は国で異なり、日本では都市内配送拠点の立地規制はないものの路上駐停車に対する規制が厳しい一方、欧州ではそもそも都市内への配送拠点の立地が難しいケースが多くみられます。
そこで本研究では、欧州を含めた海外の複数都市を調査対象に、地区物流対策の取組み等について情報収集し、それぞれの関係性を整理したうえで日本との比較を行ない、我が国の都市・交通政策への示唆と課題を考察します。
2024年IBSフェローシップ発表会では、初回発表として、現時点で把握しているパリ・ニューヨーク・深圳における現状のほか、本調査の対象都市やその協力者、およびスケジュールについて発表されました。
発表者邱 秉瑜(一般財団法人運輸総合研究所 研究員)
李 晨瑋(株式会社アルメック 海外事業本部交通計画部 マネージャー)
近年台湾では、高雄市の環状LRT、新北市の淡海LRT、安坑LRTが整備・開業しています。本研究では、これら台湾おけるLRT整備に関する計画構想と整備に至る経緯を整理するとともに、関連する沿線都市開発、都市交通政策を含む取組みや今後の延伸計画等について整理し、それらを踏まえて、宇都宮LRT(2023年8月開業)をはじめとする日本におけるLRT整備との比較を通じて、今後の我が国におけるLRT整備に関する課題をまとめます。
2024年IBSフェローシップ発表会では、初回発表として、現地ヒアリングを含む研究方法、および研究スケジュール等が提示されました。
※ 都市計画CPDプログラム認定
土木学会継続教育(CPD)プログラム認定