IBS計量計画研究所

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2012年度(第17回)フェローシップ:2012~2014年

第1課題
低速交通によるモビリティデザイン~高齢社会を支える街路空間再配分~
村上 迅 (カリフォルニア大学都市交通センター)
概要:
 米国では、ネイバーフッド・エレクトリック・ビークル(NEV)を前提とした交通まちづくりが進められている先進都市が多数あり(例えば、フロリダ・セレブレーション市やカリフォルニア・リンカーン市等)、高齢社会に対応した移動支援がまちづくりと一体となり進められている。既に全世界で約48万台(2011年時点)の市場があり、今後さらに普及していくことが見込まれている。
 カリフォルニア州リンカーン市はNEV交通計画賞を受賞した都市であり、NEV中心のまちづくりが進められている。本研究ではリンカーン市を含むNEV導入都市を対象とし、NEV交通計画のコンセプト(計画のねらい、計画の特徴や位置付け)、街路や駐車場における道路構造や交通規制の現状と課題を調査し、我が国への導入上の課題を明らかにする。
第2課題
ミュンヘン環状道路地下化~Mittlerer Ringと都市の再構築~
伊藤 雅 (広島工業大学工学部デザイン工学科)
概要:
 中心市街地を通過する環状道路やバイパスを地下化し、都心を復権する動きが80年代後半から欧州や米国で活発化している。
 ドイツミュンヘンでは、中環状道路(Mittlerer Ring:連邦道路2R)を地下化した大規模な都市の再構築が1980年代から段階的に進められ、地上部を生活道路や公園に再編している。96年6月にはミュンヘン初の3箇所のトンネル地下化に関する住民投票が行われ、ペツエールリング(Petuelring)等の地下化が完成している。
 本研究では、環状道路地下化建設後の地上部に着目し、沿道土地利用の改変の状況や土地活用の実態、生活環境や市街地整備に及ぼした効果を調査し、我が国の都市再生への示唆を考察する。

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