現在地

環境・資源研究室

 環境・資源研究室では、沿道大気汚染等の局所的な環境問題から、地球温暖化に代表される地球規模の環境問題に至るまで、幅広いテーマを対象に調査研究を行っています。
 環境問題の解決には、客観的な解析に基づく具体的な政策立案が必要です。環境・資源研究室では、常に最新の知見に基づく科学的な分析を行い、問題の原因を究明するとともに、モデル・シミュレーションを用いた対策効果の予測評価等を行っています。

主な研究活動内容

  • 大気汚染の予測評価、対策検討に必要な基礎データの作成
     光化学オキシダントや浮遊粒子状物質(PM2.5等)による大気汚染の原因究明には、工場や自動車といった発生源からのNOx,SOx,PM,VOC等の大気汚染物質の正確な把握が重要です。
     環境・資源研究室では、これまで培ってきた排出量推計のノウハウと最新の調査・研究成果を踏まえた排出インベントリ作成ツールを構築し、多時点の排出インベントリを作成してきました。日本全体を対象とした空間分解能(1km 四方)、時間分解能(月・時刻別)の高いデータは類を見ず、今後は、データベースの充実に加え、データを活用した大気汚染対策の地域別課題抽出や政策提言を行って参ります。
  • 低炭素まちづくり評価ツールの構築・低炭素まちづくり計画の策定
     「都市の低炭素化の促進に関する法律」が施行され、市町村による「低炭素まちづくり計画」の作成が進められています。国が公表した「低炭素まちづくり計画作成マニュアル」では、施策の低炭素化効果の把握が望まれると記載されていますが、市町村の負担が大きいために、取り組みが進んでいないのが現状です。
     環境・資源研究室では、国土交通省が作成した低炭素都市づくりガイドラインの策定支援に引き続き、施策の低炭素化効果を簡易に評価できるツールを構築しました。
     また、埼玉県志木市・さいたま市、神奈川県小田原市の低炭素まちづくり計画の策定支援を行っており、今後も、市町村が行う「低炭素まちづくり計画」の策定を強力に支援して参ります。

図-1 二酸化炭素削減効果シミュレーションツール
(CO2-Reduction Effect Simulation Tool:CREST)

図‐2 低炭素まちづくり計画のイメージ
  • コンパクトシティ評価ツールの開発
    我が国は、人口減少・超高齢化、地方や大都市圏郊外部での過疎化、財政制約に伴う都市経営コストの効率化等に直面しており、集約型都市構造(コンパクトシティ)の推進に向けた取り組みが求められています。しかし、これらの取り組み効果を、市町村が自ら客観的に評価する手法は確立されていないのが現状です。
     環境・資源研究室では、コンパクトシティ評価ツールの開発を行っており、土地利用・交通モデルと社会・経済・環境分野の評価指標算定モデルを統合したツールの開発を進めています。今後、市町村が各々の特性に応じた都市の集約化を進める際に集約化効果の分析・評価を行ったり、立地適正化計画で居住誘導地域を定める際に、誘導効果を分析・評価することができるよう支援して参ります。

図-3 コンパクトシティ統合評価モデルの評価結果

主な研究テーマ

  • 低炭素まちづくり・コンパクトシティ
    • 低炭素まちづくり計画の策定支援
    • 都市構造・交通分野における低炭素施策評価ツールの開発
    • コンパクトシティ評価ツールの開発
  • 大気汚染
    • 大気汚染物質(NOx, PM 等)の排出量データベース(インベントリ)の作成
    • 大気汚染予測モデルの作成(NOx, SO2, SPM 等)
    • 光化学大気汚染モデルの作成
  • 交通環境対策
    • 走行特性を踏まえた沿道環境予測評価システムの開発
    • 沿道大気汚染予測モデル(流体数値モデル)を用いた濃度予測評価
  • 地球環境とエネルギー
    • 温室効果ガス排出量データベースの作成
    • ヒートアイランドの構造解析
    • エネルギー需給構造分析(業務、住宅、交通)
    • 地方自治体のエネルギー計画等の策定支援
  • 環境共生・環境評価
    • 環境と共生する都市づくりを支える技術・制度に関する調査研究
    • 計画段階における環境アセスメント制度の策定支援
  • テレワーク、帰宅困難
    • テレワークの実施・検討
    • PTデータを活用した帰宅困難者の検討

代表プロジェクト

  • 集約型都市構造化に向けた広域的構造的課題に対応したマスタープラン評価方策の検討調査
  • 低炭素まちづくり計画策定業務委託
  • 都市構造・交通施策の実施による低炭素化効果の評価ツール検討調査
  • 国内の大気汚染物質排出インベントリ整備業務
  • 微小粒子状物質(PM2.5)のデータ解析委託
  • エネルギー計画策定支援業務
  • 効果的な熱利用方策等検討調査に係る業務
  • テレワーク推進調査(テレワーク人口実態調査・展開拠点構築検討調査)
  • 次世代自動車の普及が道路分野に与える影響に関する整理業務
  • 公共交通広域ネットワーク改善検討調査業務委託