IBS(The Institute of Behavioral Sciences−一般財団法人計量計画研究所)は、わが国の学術研究活動に寄与することを目的として、研究助成制度「IBSフェローシップ」を実施しています。毎年、研究者を公募し、海外における特定テーマの研究を助成致します。関心のある方は積極的に応募してください。なお、研究成果は公刊致します。
◆2026年度研究テーマ
2026年度は下記2テーマについて実施します。
①フランスにおける高速道路コンセッション満了を見据えた料金政策と更新投資の制度設計に関する研究
フランスは日本と同じく「利用者負担の原則」に基づき高速道路を整備してきた数少ない国である。フランスの高速道路料金は「インフラサービスの対価」として位置づけられ、コンセッション契約にCPI連動の料金改定メカニズムが組み込まれており、現在、同国は主要7社のコンセッションが2031〜2036年にかけて順次満了を迎えるという歴史的な転換期にある。それに伴い、①コンセッション満了時の道路返還基準の策定、②コンセッション満了後の新たな料金・運営モデルの設計、③フリーフロー課金(料金所撤廃)の実装、という3つの重要課題が同時並行で進行している。
本研究では、フランスの交通規制機関(ART)、コンセッション企業(Sanef等)、交通省等へのヒアリングを通じて、インフレ連動型料金改定の制度的メカニズム、更新投資と料金水準のトレードオフの実務、コンセッション満了後を見据えた制度設計に関する議論の詳細を調査するとともに、これらを日本の高速道路料金制度と比較分析することで、日本における今後の持続可能で受容性の高い料金制度の構築に向けた政策的示唆を得る。
②欧州における附置義務駐車場に関する制度の変遷と効果に関する研究
ロンドンでは、2004年に従来型の附置義務制度から、上限を定める附置義務に制度を変更しており、公共交通の利便性に応じて、中心部における駐車場整備を制限・禁止するようになっている。「The Mayor‘s Transport Strategy2018」(市の交通戦略)においては、徒歩・自転車・公共交通の分担率を2041年までに80%以上とする目標を掲げており、附置義務制度の上限コントロールを有効手段としている。
また、ロンドン以外の欧州の他都市においても、附置義務により整備できる台数を制限して残りを金銭で代替して、公的主体が駐車場や公共交通等の整備に充当している事例(例えば、フランクフルト、ミュンヘン、スウェーデンのウメオ等)もある。
本研究では、先のロンドンに加え、欧州における都市を対象として、附置義務駐車場に関する制度の変遷と効果(都心部のまちづくりや市民の交通行動にどのような影響を与えているか)を比較整理し、今後の日本の附置義務制度への示唆について考察する。
◆助成対象研究者
研究方針等を審査の上、2つのテーマにそれぞれに委嘱
◆助成金額および期間
2つのテーマそれぞれ2年間で300万円
・資 格:学歴職歴は不問。原則として、海外生活経験者。
・応募方法:
・締め切り:2026年6月8日(月)必着
・発 表:2026年6月中旬、本人宛通知(応募の秘密厳守)
・採択された方は、2026年7月13日(月)開催のフェローシップ発表会において、研究方針の発表をお願いします。
〒112-0004 東京都文京区後楽1-4-14 後楽森ビル12階
問合せ・申込み先:総務部 小林
<電子メールでのご応募>
E-mail: fellowship@ibs.or.jp